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99’ Pommard Rugien と IN NEW YORK / STUFF LIVE

代々木上原 Le Depart にて

f:id:lovelovebear:20070611234041j:image:h120:right 打ち合わせの帰りに仲間と渋谷で飲んでそのまた帰りに一人で上原の Le Depart に寄る。新宿小田急のワイン売り場で調達した 99' Pommard Rugien / Michel Gounoux を持ち込んで、それだけでは足りずにお店のリストから Jayer-Gilles の 03’ Haut Cotes de Beaune も空けてしまう。Pommard Rugien はポマールらしいふくよかさを持ったいい酒だった。 Michel Gounoux は肌で感じる明日の天気がパリ国営放送の天気予報より当たるんだと自慢していた人。天候を肌で感じながら天の命のままに葡萄の手入れをコツコツと続ける極めて真面目で厳格な醸造家の一人だ。土壌も品種も決まっているのだからあとは天気と相談しながら葡萄を育てることしか儂らのすることはないと淡々と語って静かに恥ずかしそうに笑った。 Jayer-Gilles は説明の必要もないくらい。彼の Haut Cotes de Nuit は多くの Cotes de Nuit Villages さえ凌ぐ。しあわせーっ!

佳き日のオールアメリカンリズムセクション

f:id:lovelovebear:20070611235612j:image:h120:right  そんな風に飲みながら出会ったお客さん達とスタッフの話題で盛り上がった。僕らの世代はみんな好きなんだなぁ、スタッフ。最初はスティーヴ・ガットの話題から始まったんだけどね。僕はガットも好きだけど死んでしまったリチャード・ティーが好き。そんでアルバムはイン・ニューヨークが一番好き。ちょうど昨年の今頃も消えてしまったブログに書いたと思うスタッフ・ライブ/イン・ニューヨーク。フュージョンの走りとなったゴードン・エドワーズ率いる6人組。これは彼らが残したライブ録音僅か二枚のうちの一枚でしかもニューヨークのアッパーウェストサイドにあるミケールズというきったないようなクラブで録音されたもの。まぁ当時はミケールズに行くと毎週のようにスタッフのライブがあってニューヨークっ子は気軽に生のスタッフを聞けたわけで一度だけ彼らのライブをミケールズで聴いたくまは「いいなぁ」と思ったものでした。これは当時レコードを買ったんだけども、まずは挨拶代わりの "Sometimes Bubba Gets Down" から軽快なテンポでサラリと始まるけど、リズムもメロディーももうスタッフ満載だ。

 メンバーはベースでリーダーのゴードン・エドワーズを筆頭にリチャード・ティーのピアノ & キーボード、スティーブ・ガッド、クリストファー・パーカーの TWO ドラムス、エリック・ゲイルとコーネル・デュプリーの TWO ギターの六人編成。二曲目の "You Make It Easy" で堅めの音を出しているのがデュプリー、彼はギターを泣かせるプレーヤーといわれたけどファンキーでブルージーなのが特徴。反対にゲイルはおかずのようなギターなのだけどギブソンの柔らかい音。なにしろサキソフォン吹きになりたかったというゲイルは一呼吸置いて腹式呼吸でフゥッと息を吸い込んでからメロディーを奏でる派手さはないけど素敵なギタリストだ。三曲目の "You're A Great Girl" でそんなゲイルの腹式呼吸が聞こえて来そうだが、ここまでくるとライブとは信じられないくらいに二人のドラムがパシッとシンクロしてくる。四曲目の "Shuffle" ではデュプリーのギターが泣きまくるけど後半になるとシンクロするドラムに今度はティーのピアノの左手がピッタンコン合ってくるのはもう次の "Love The Stuff/Ain't No Mountain High Enough" の盛り上がりを予感させて体が震えてくるよ。

 そして四曲目 "Love The Stuff/Ain't No Mountain High Enough" はもう本当にゴキゲン。ガッドとパーカーのドラムスと痺れるようなシンバルワーク、そこへティーのピアノが打楽器のようにリズムを刻みながら絡んでくる。もう彼らならではのそれこさ本当にオールアメリカンリズムセクションとは彼らのためにある言葉だといったらあるジャズクリティックなかたから「いやくまりんくん違う!オールアメリカンリズムセクションとはカウント・ベイシーのバックを言うのだ!」と叱られた思い出があるんだよね。今となっては懐かしいな。五曲目は "Duck Soup" ソウル・フードだよね。ゲイルとデュプリーのファンキーなギターの掛け合いをエドワーズのベースが引き締める、そしてティーらしいキーボードの旋律。最後は "The Real McCoy" 再びティーのアコースティックピアノから始まる。そうこのアルバムは全編を通してヴァン・マッコイに捧ぐとなっている。そうハッスルの叔父さんだよね。

 実はこのライブの少し前彼らはモントレージャズフェスティバルに参加するためにアレンジをマッコイに頼んでいたんだ。そしてホテルで朝「出来たかい?」ってマッコイの部屋に行ったらもうマッコイが亡くなっていたというエピソードに由来するんだよね。なんか悲しいけどいい話だよね。だからこの曲は本当に一人一人の総出演って感じでスタッフらしさを前面に押し出している。フュージョンって当時いろんなスタイルがあったけど僕はこのスタッフがそのフュージョンの原点だって今でも思っている。まさしく玄人の奏でる音楽だね。このアルバムは食器のぶつかり合うような音ともに客のざわめきなどもうまくミックスされていて彼ら自身の演奏する楽しさと客のノリが絶妙にマッチして本当にミケールズにいるような雰囲気に浸ることが出来る素敵な一枚。くまにとっては心の一枚だよ。

元記事(ngp-mac.com/kumarin)へのコメント

19191919 2006/3/7 21:08

ごぶさたしています。1919です。

99′ Pommard Rugien / Michel Gounoux という文字を目にし、反射的にキーボードをたたいています。

このドメーヌは大好きでいつか飲もうと家に寝かしてます。忘年会・新年会と行動が伴わず流れているので近々機会を設けたいと思います。では。 a

kumarinkumarin 2006/3/7 23:24

1919さん、ども。?いやーほんとに Michel Gounoux という人は燻銀のような醸造家です。ギー・アカとドメーヌ・ドゥジャックの Jaques Seysses らの影響でブルゴーニュの醸造家に低温浸隻が大流行しているにもかかわらず、彼はピノ・ノワールが熱で吹きこぼれる寸前まで発酵させる古来の方法を守り、にもかかわらずとても綺麗なワインを作ります。


僕のほうも一度一月末に予定を打診していただいたにもかかわらずたしかちゃんと返事を差し上げなかったんじゃないかと思う。失礼いたしました。あまり大げさにすると行動を伴わすのにもエネルギーが必要なので、とりあえず美味し目のブルゴーニュを持ち込んで桜見ながら軽く飯が食べられる会みたいのやりましょう。Open_jP さんでも誘って。


では。

お幸せでありますように。