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カメラ病ウイルス - 薬もノートンも効かない致命的な難病

今日はカメラ病ウイルスの話と FA 50mmF1.4 での習作との2本立てをパラレルに

 カメラなり写真なりに凝るとレンズは勿論のことなんだかんだで機材がうじょうじょ増えていく。人のアドバイスを聞いてはあれも買おう、ネットを見てはこれも必要だ、本を読んでは是も買ってみよう。しばらく温和しく撮影に打ち込んで一つ峠を越えればまた様々なものが見えてくる。そうすれば、あーこれはいらなかった、こんどはこれも必要だとまたまたうじょうじょ増える(笑)。そんなこんなで私の場合も一つ峠を越えて、これは前にも書いたかも知れないが、新しいレンズ -- これはなにも新製品と言うことではなく自分の経験的世界構築の時系列上、その世界が新しいステージに踏み出すことが出来ると推測しうると言う意味で新しいレンズ -- を買うために自分の狭い経験的世界からはみ出した、すなわち不要と思われるレンズを売却整理することになる。そしてそれに某かの金額を加えてこんどはスターレンズだのリミテッドレンズだのとまた物欲の世界を地でいくことになるのだ。

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  • 今日の作例は FA 50mmF1.4 を使いこなしていく為の習作。なにしろ FA 50mm はデジタルだ、銀塩だという垣根を越え、かつスターレンズやリミテッドレンズという PENTAX とファンのこだわりの存在にもヒケを取らないくらいの存在感のあるレンズなのだ。被写体は家の近くのカフェで買った「くまさんプリン」の容器やブランデーのタンポン、喫煙具など。撮影場所はうちの食堂のテーブル。KENKO 接写リング 25 やクローズアップレンズを組み替えてのマクロ撮影に挑んでみた。今日の作例の共通データ K10D smc-PENTAX-FA 50mmF1.4 WB Auto 絞り優先AE ISO 800 被写界深度を深く取るために絞りは f/8.0 まで絞りマニュアルフォーカスでピントを合わせた後分割測光、表示されたシャッター速度を見て K10D が被写体の反射率をどう判断したかを予測し露出補正して手持ちで撮影。赤い三角木馬さんも指摘していたが K10Dの分割測光や中央重点測光はかなりブレが出るので露出補正は必須(笑)。以下は個別データ:KENKO 接写リング 25 使用。露出補正 -0.3 SS 1/2.5
  • こちらはもう一種類のカップ 。レンズ鼻先から10cmくらいまで寄っているがまだ寄れる。個別データ:KENKO 接写リング 25 使用。露出補正 -0.3 SS 1/4
  • 最初のカップを KENKO AC CLOSE-UP No.3 で。これでレンズ鼻先から6cmくらいまで寄っているがピントが撮れるのはこのへんが限界。個別データ:KENKO AC CLOSE-UP No.3 使用。露出補正 -1 SS 1/2.5
  • 二個目のカップをおなじ KENKO AC CLOSE-UP No.3 で。個別データ:KENKO AC CLOSE-UP No.3 使用。露出補正 -0.3 SS 1/4

 最近自分でも殆ど病気だなと思うようになった。家人と外へごちそうを食べに行ってハイお勘定で数万円なんてことになる、あるいは毎年体系も少しづつ変わるし家人には世間の目もあるのだから身なりはちゃんとしてくださいねなどと言われてそれも尤もだと思い新しいスーツやらジャケットやら靴やらと、こんなのは年間を通せば日常的にこなして今まで過ごしてきたわけだけれども、こうした一回数万円の出費の度に「何回か我慢すればあのレンズが買える・・・」と言う思いが頭の中をよぎることだ。外食など手軽な店で済ませたって良いだろうと思うようになったし、身なりなんて芸能人やいわゆるサラリーマンじゃないんだからどうでも良いじゃないかという思いがムクムクと擡げるのである。家人は職業柄、あるいはそれが好きでやっているというのもあるのだが外食すれば上等なワインを飲みながら時間をかけてゆっくり食事を楽しもうとする。そこに同席するわたしの身なりはわたしと家人を知っている人たちから見るに相応しくなければならない。社会人としてはそれが正しいのだろうけれど病気のわたしからみれば

 そんなことはクソ喰らえ!なのである(笑)

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  • こんどはカップ3個を並べ FA 50mmF1.4 単体で。f/8.0 まで絞ればコンデジの広角とまでは行かないがかなり奥までピントは合うようになる。個別データ:露出補正 +0.3 SS 1/4
  • 知人から戴いたブランデーボトル用のタンポン。フランス製。ガラス細工で金太郎飴のように作ってスライスしたものがタンポンの先端についている。KENKO AC CLOSE-UP No.3 で。シャッター速度1/6秒で現像したら手ぶれしてしまった、不覚!唯この程度だとバックモニターではわからないので取り直ししなかったのが悔やまれる。個別データ:KENKO AC CLOSE-UP No.3 使用。露出補正 -0.3 SS 1/6
  • 同じものを KENKO 接写リング 25 で。凝ったガラス細工の造りがよく見て取れると思う。エドワード・ウェストン(写真家 1886~1958)の名言「写真は肉眼よりも良く見える」に納得するね。個別データ:KENKO 接写リング 25 使用。露出補正 -0.3 SS 1/6

 このレンズ欲しい病の発端は昨年秋の NGP オフ会と12月の友人の結婚式であった。まだまだ手にしてみたいレンズはたくさんある。DA 14mmF2.8 ED、A15mmF3.5、FA20mmF2.8、A★ 135mm F1.8、FA★ 28-70mm F2.8、FA★ 300mm F2.8 ED そして FA31mm F1.8 AL、FA43mm F1.9、FA77mm F1.8 の一連の Limited レンズシリーズである。今手持ちのレンズもそうだがこの中にはデジタル専用レンズというのが殆ど無い。それはのNGPミニオフ会で新しい銀塩クラシックカメラウイルスがわたしに感染してそのウイルスがゲットレンズロードマップの作成に関与しだしたからに他ならない。まったく持つべきものは悪しき友である(笑)。更に増殖するウイルスは日常持ち歩くスナップ用のサブ機を一台手に入れるようにわたしに働きかけている。ただし彼らは二手に分かれていてまだ決着がついていない。一方は中古で値のこなれてきた RICOH GR DIGITAL を押し一方は Leica D-LUX 3 を押している。 RICOH GR 派は価格が安いから Leica D-LUX 3 の金額なら GR DIGITAL と FA20mmF2.8 か FA43mm F1.9 がセットで買えるぞ!第一単焦点だからイメージした画角で素早くスナップ出来るぞ!と言い、 Leica 派は当然所有する喜びと眼デジを持っていない時に使うのだから 光学104倍ズームの VARIO-ELMART f2.8-4.9 ASPH はスナップのグンと可能性が広がるぞと囁きかけるのである。

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  • 愛用のパイプとコンパニオン(パイプに刻み煙草の葉を詰めて押さえたりパイプの掃除手入れに使う小道具)と灰皿。KENKO AC CLOSE-UP No.3 で。パイプの丸い平面が光っていたので露出を3段(-1)補正したのが旨くいった。個別データ:KENKO AC CLOSE-UP No.3 使用。露出補正 -1 SS 1/2
  • KENKO 接写リング 25 に交換しコンパニオンの先端の丸いステンの部分にピンを置いてみる。カメラの影になって構図全体が暗めになったが一部明るいところがあったので露出補正はマイナス4段(-1.3)。さすがにこれだけ寄って斜め上からの手持ちは辛い(笑)個別データ:KENKO 接写リング 25 使用。露出補正 -1.3 SS 1/5
  • コンパニオンを分解して単独で。一度ピント合わせして露出補正、AEロックしてからレンズの下に拳を置いてカメラを前後させて置きピンに合わせて撮影。シャッター速度1/2秒でも工夫すれば結構鮮明に撮れるもんだね!個別データ:KENKO 接写リング 25 使用。露出補正 -0.7 SS 1/2
  • それぞれの被写体の大きさがこれでわかると思う。FA 50mmF1.4 単体で。5枚目と同じ理屈だが f/8.0 まで絞ってさらにカメラが被写体と離れるとコンデジの広角なみにピントは合うようになる。ここまで離れれば基本通りにカメラを構えることが出来るのでかこのシャッタースピード(1/4秒)でもカメラブレはしなくなる。個別データ:露出補正 なし SS 1/4

 とここまで書いたら悪友達の火鍋オフが6月の16日に行われる運びになってしまった。こんどはここでわたしはこのウイルスを他の人々に遷してあげようと思う。風邪もインフルエンザも他人に遷せば治まるというではないか。なにしろこのカメラ病と自己増殖を続けるウイルス。薬もノートン先生も全く効き目がない。にも関わらずネットからも本からも飲み会からも感染するやっかいな難病である。かつてロバート・キャパは言った。「写真が芸術というのはアマチュアである」と。その通りだと思う。そして機材にやたらに投資が出来るのもアマチュアの特権なのである。最低の投資で最大の効果を上げる商品を作るのがプロなんだから。つまり「ゲイジュツ」とは煩悩の極みなのである。飽くなき欲望に支えられているのが「ゲイジュツ」というわけだ。そうだよ、増殖を続けるウイルスは『きみの「ゲイジュツ」のためさ』と悪魔のように囁くのである。