’84 Pommard 1er crus Les Rugiens / Joseph Viollot
ブルゴーニュにボルドーのビンテージチャートは当てはまらない
とはワイン商社とフレンチレストランを経営し、シュバリエ・ドゥ・タストヴァンの称号を贈られた太田悦信氏のことば。随分前に太田氏の扱うドクター・ラプランシュのシャトー・ド・ポマールのまだ若かったポマールを呑んでその言葉を実感したことがある。だから相方がちょっと高かったけどオフヴィンテージだから気楽に呑めると買ってきたこのワイン。なかなかどうしてオフヴィンテージどころじゃない。熟成してエッジが褐色がかっかり、グラスからは立ち昇る香気。口に含めばジャムのような濃厚さと糖度を持ったオールドヴィンテージへの期待に応えるなかなかの良いワインでした。酒とのこういう出会いは嬉しい。
写真は FA31mmF1.8 Limited で開放絞り。スターレンズの24mmのようなカチッとした描写とコントラストは得難いけれどメロディーが聞こえて来そうな優しい光線と中間トーンはスターレンズがカールツアィス風ならリミテッドはライカ風と言えようか。たしか今月号のアサヒカメラの記事に拠ればペンタックスはツァイスと蜜月時代があってツァイスが設計したレンズもあるそうだし、リミテッドシリーズはペンタックス自身がライカを意識して設計したレンズだからあながち外れた印象でもないと思う。