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ききょう亭

高品質の焼き肉と韓国料理

 ききょう亭のオーナーさんは下北沢、恵比寿という焼肉激戦区で20年来人気店を経営してきた方。夏の n. ブラッキー坂口さんのライヴの時知り合った。若い頃僕も下北沢で数年を過ごしたが残念ながらききょう亭には言ったことがなかったのだ。しかし下北沢で過ごした時期は完全に一致する。当時の下北の話題で盛り上がった。ル・パラディ、楽、ジャックポット、キッチンアラスカ、南海亭、小笹、森の子と十年以上前の下北をご存じの方ならこのうちの何軒かはご存じだと思う。特に頑固で一徹な小笹の先代主人の思いでは完全に一致した。「おう、今日は大トロあるよ」「じゃぁ、ください」「ふん、トロなんて貧乏人が喰うものだぜ」

 それから何日かして僕は奥さんとききょう亭を訪れた。素晴らしく寛げる朝鮮半島風のシックで華やかな空間がそこにはあった。そして美味しい料理の数々。肉が美味しい焼き肉屋は結構たくさんある。しかしこれほどまでに韓国家庭料理が洗練された料理屋は僕には初めてだった。韓国総菜店を入口に併設しながらそこにはワインセラーまであった。焼き肉や韓国料理を食べながらまともなワインが飲めるというのも嬉しい。この街に何十年も住んでいるのになんでいままで来なかったのだろう。この町の他の焼き肉屋に行っていたことが悔やまれた。最近うちの夫婦の間では焼き肉を食べようと言えばもう「ききょう亭」に行くと同義になってしまった。

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 値段は決して安くはないがこの店が高いという人は価格と品質のバランスを知らない人だ。僕たち夫婦はもうさほど肉をバリバリ食べることが出来なくなったのでさっぱりしたロースや牛タンを中心にあとは韓国風の副菜を食べながらちょっと上質なワインを戴くというパターンになっている。そういう食べ方なら一人10kでおつりが来る。写真の韓国海苔もキムチもチヂミも絶品。そしてオーナー氏は高品質の料理を提供するだけでなく今ではあたりまえになった石焼きビビンバを世に送り出したビジネスセンスの持ち主でもある。

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 オーナー氏によれば下北沢はお客が成長しないという。同じ世代のお客が世代交代して客で有り続けるのが下北なんだそうだ。そこで恵比寿に引っ越して遂に自宅近くのわが街に凱旋出店というわけ。僕が最近都心に魅力を感じなくなったのはこんなところにも理由がある。魅力的だった都心の店がさらにパワーアップして洗練されて我が街にやってきてくれているのである。そう言う意味では n. もそうだ。地元で我慢するのではなく地元に素敵な店がある。ちょっと前まで代々木上原で一緒に呑んでいた人たちが不思議なことにいま我が町で僕たちと呑んでいる。