昭和へのノスタルジア
柴又散策
柴又帝釈天 : M6 + SUMMICRON M35mm F2.0 f/4.0 1/250sec ILFORD XP2 Super400
柴又帝釈天の参道商店街が敢えて寅さんの頃の昭和を演出していることは衆目の一致するところである。にもかかわらず人がそこに違和感を感じずにとけ込むことが出来るのは昭和にあって今は失われてしまったものへの情景が存在するからだろう。便利さと引き替えに僕たちが手に入れたものは自らの首を絞めてしまいかねない忙しさと弱肉強食のアメリカ型グローバリズム。便利なはずのものは優しさ、思いやり、慈しみと言った人間の感情が持ちうるある種の全ての安堵感を除外してしまったのではないか。
本当は人は人を好きなのである。袋をカゴに入れてレジに進むのではなく煎餅は試食して気に入ったものをガラスの容器から出して袋に詰めて貰う。飲み物はケースから出して栓を抜いて貰う。安いの高の美味いの不味いのだのコミュニケーションがともなう。ごちそうさま!ありがとね!案外単純に人と人がふれあうことでこの町と寅さんがノスタルジックに人の心に響き続けているのかも知れない(笑)