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性犯罪者の性格や価値観を検討してみるとストーカーにはすでにその萌芽があることが見えて来る

Photographe

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ー この投稿へのコメントで被害者のかたが特定されるようなコメントは予告なく削除させていただきます ー

ギャラリーストーカー撲滅のために

先日のアンデパンダン展顔合わせ会の冒頭で皆さんにお話しさせていただいたギャラリーストーカー問題。自分が関わる写真展で出来ることなら2度とこのようなことが起きないようにという願いからお話しをさせていただきました。重要なポイントや情報を皆さんと共有ができた思うし、ご静聴くださったことを大変感謝します。

原稿を書いていたわけではなく話が前後したりする部分もあったので改めて書き起こしておこうと思います。お話しにあげさせていただきましたが今回の件は数年前に親しい知人の女性が被害を受けたストーカー、セクハラ事件と加害者の特性が非常に似ているということです。仮にその女性をAさんとします。加害者は同じ会社の先輩社員Bでした。そして今回の被害者をXさん、第一段階としてXさんをモデルとして撮影させてほしいと迫った加害者をYとします。

【Aさんのケース】
Aさんは飲み会のたびに帰りの方向が違い帰る路線も違うはずのBに同じ電車に乗られ(この点、今回とそっくりです)言い寄られたり手を握られたりキスをされたりしました。当初は仕事での嫌がらせや会社内の人間関係が悪くなることを恐れたAさんは我慢していました。そして仕事以外で会うことがない日にはショートメール(当時はFBもLINEもありません)で愛の告白が続きます。Aさんは吐き気がするほど気持ち悪いと感じました。当然一切無視して返事を送っていません。そういうことが3ヶ月近く続いたのです。そこで私は友人の弁護士を紹介しました。弁護士はまず彼女に社内のコンプライアンス部門、もしくは人事部の窓口に相談するように進言しました。そして彼女は人事部に相談。人事部はBも呼び出して調査をしました。その時のBは事実関係を概ね認めAさんに謝罪すると申し出たため人事部はそれを了承。Bの配置換えをBに提案。後ほど弁護士の要請により提出されたBが人事部に言い訳した内容は驚くべきものです。
「自分は恋愛関係にあると思っていた。具体的にAさんからは直接やめてほしいとか、拒否や怒りに該当する言葉や態度は一切聞いていない。ショートメールに返事がないのは忙しいからだと思っていた。」

【Xさんのケース】
XさんはYも出展している写真展のパーティーでYにモデルとして撮影させてほしいと言われとりあえず了承しました。この時私もやり取りを聞いており彼女の体調と体力を考えれば半日撮影が限度じゃないですかと申し上げたし彼女もそれに納得しました。しかしYは酔って自制を失ったのか「オレはお前を自由に1日中撮るんだ。半日なんかじゃダメだ」と言ってたので私は半ば呆れました。YもXさんの体調のことは知っているはずなのです。その後の二次会の居酒屋ではYは空気が読めないのかいきなりをカラオケを始めたので私はやめるように注意。その後2次会中はずっと寝ていたものの帰りに方向が違い帰る路線も違うはずのYが私とXさんと同じ電車に乗ってきたので私は少し警戒して路線が違うのでは?と訪ねたのですが○○駅で降りて◻︎線に乗り換えるというので納得してしまいました(後になってそれがウソだったことがわかります)。私は一番早く降りたのでその後の車内で言い寄られたり手を握られたりキスをされ、そしてさらにYの勝手な思い込みで屈辱的な言葉も浴びせられました。「おまえはどうせ〜人生もっと楽しめよ!」これがキスを嫌がった人に投げる言葉でしょうか?
XさんはYの持病のことを聞いていたので発作でも起こされたら困ると明確な拒否をせずその時は我慢していました。そしてその後はLINEで愛の告白が続きます。Xさんは吐き気がするほど気持ち悪いと感じました。当然一切無視して返事を送っていません。しかし彼女はSNSでSOS信号を発しました。それを見た友人たちは彼女の異変に気がつきメッセージやコメントを送ります。私もこれはなにかおかしいと感じました。そして彼女の女友達のZさんがこれは金子さん、木野さんに相談したほうがいいとアドバイスして私がこの事件を知ることになりました。そのSOSはYも見ているはずなのです。それでも彼は自分に都合の良いようにしか感じていないのです。

【Aさんのその後】
 Aさんはしばらく人事部の返事やBの謝罪を待っていましたがどちらも何の連絡がありません。そこで30日の経過を待って弁護士から人事部とBあてに催告書が送付されました。刑事告訴する用意があるので速やかに対応してほしいと。慌てたのは人事部でそれから数日のうちにBを懲戒解雇しました。そして会社側は人事部も上司もAさんに謝罪。このことで仕事上不利になるようなことはしないと確約しました。Bのほうはしばらく返事がなかったので弁護士はBの両親に同じ内容の催告書を送付。そこでBから謝罪するので賠償金を値引きしてほしいとの要請があったのですが弁護士は拒否。不服があるならそちらも弁護士を介したらどうかという提案をして弁護士同士の話し合いになり、和解後はこれ以上Bに賠償金の追加請求をしない。BはAさんに2度と近づかず居住地を関西以西に転居する。和解書の控えを公正証書とともに双方で保管するという加害者Bの利益も守る形で締結し、告訴はしないという条件をつけて賠償金は当初の2倍の約200万円強で締結しました。Bは自分の権利を主張したばかりに倍の賠償金と弁護士費用を負担することになりました。

【Xさんのその後】
 ことを重大にみた私たちは今回の写真展に関与したカメラマン、ギャラリストたちの連名で、Yにパーティーの夜の電車の中での出来事から1週間の出来事、翌日のXさんのSNSでのSOS発信。友人たちが異常に気がついたこと。そしてその後のLINEでの一方的な愛の告白の連続を時系列羅列し、いかにXさんが傷つき迷惑に感じているかを書き留めこれ以上Xさんに近づかないでくださいとお願いの文書を作成し写真展最後の日にYに手渡しました。Yは私たちのお願いの文書に書かれたことを全て認めました。そこであとは弁護士と連携する法的代理人に一切を委ねました。基本的には刑事告訴はしない代わりに2度とXさんに近づかないことと倍書金の支払いで合意はその日のうちになされたようです。しかし私はAさんのケースを知っているのであまりにも賠償金が安いのに驚きました。Xさんに仕事もずいぶんキャンセルしたのだしYに関東から離れることを条件にもしていないのでXさんにもっと賠償金は払わせりゃいいのにと申し上げたのですがもういやでいやでたまらず早く終わりにして忘れたいという彼女の気持ちを聞いて納得しました。
ちなみお願いの文章に連名した人たちに彼から送られてきた言い訳のメッセージも驚くべきものです。
「客観的には私が一方的に彼女を傷付けた結果となったが、私個人の主観では彼女に彼氏や好きな人の有無を確認した上で、自分の気持ちを伝え、お付き合いを申し込み、了承の上、LINEのやりとりを重ね、キスをしたと言う通常の恋愛をしている認識でした。」恐ろしいですよね。恋愛をしている認識ならなぜ私に帰りのルートの嘘をついたのでしょう?彼女とは恋愛関係にあるので送っていきますと言えばいいだけのこと。でもそんなことを言ったら彼女に否定されることをわかっていたのではないでしょうか。


犯罪心理学の基礎知識】
http://hanzaisinrigaku.net/others/stalker.html
リンク先を読むとわかりますがストーカーをする側の心理状況は非常に恋愛妄想が強いことがよくわかりますが今回取り上げた B、Yともにその傾向が強いことがよくわかります。

《例えば パラノイド》「パラノイド」とは、体系付けられた強い妄想のことです。この場合は、「相手も自分を好きだ」という根拠のない妄想でストーカー行為をします。但し、一見普通の人に見えます。B、Yも全く当てはまります。全てを自分の都合のいいようにしか解釈していません。メッセージに返事がないのは忙しいと思ったからなど普通そんな風には思いませんね。

《境界性パーソナリティー障害》自己中心的で他人を思いやることができず、相手を傷つけるような形で行動します。キスを拒否されたら「おまえは〜、人生をもっと楽しめよ!」私の感覚では信じられません。

《ナルシスト系(自己愛性人格障害)》ナルシストは、自分は素晴らしく、常に正しいと信じています。ですから、被害者とも両思いであることこそが正しいと信じて疑いません。

サイコパス系(反社会性人格障害)》「サイコパス」は、簡単に言うと、「猟奇殺人」を行う類と同じ思考回路です。ですから、常人には理解し難い絶対的価値観があり、コミュニケーションはもはや不可能です。これらの人たちに共通して言えることは、「恋愛妄想」が常にある、ということです。精神病であれナルシストであれ、根底には「相手に愛されている」という強い思い込みがあります。相手に適切な形で意思を伝えることができずに育った人たちは、愛情表現においても勘違いをし、自分が献身的になれば相手は振り向いてくれる、という妄想を強く持ちます。少なくともBもYも被害者に適切な形で愛を伝えているとは言い難いですね。にもかかわらず本人たちは通常の恋愛をしている認識なのです。LINEのやりとりを重ねなんて言い訳してますが私はAさんのショートメールもXさんのLINEも拝見させていただきましたがBもYも一方的に送ってくるだけでやりとりなんて全くしていないのです。

だからこそ彼らには彼女たちの拒否の信号を読み取る気も努力もありません。
彼女たちの無抵抗を自分の一人よがりの愛情の肯定と解釈してしまいます。そしてそれを言い訳に使う姑息さ。しかし現代の医学では彼らの言い訳の主張のバカバカしさと根拠のなさをあっさり明らかにしてくれます。
《人間はこういったショック状態に陥ると、ドーパミンが一気に急上昇して、90%の人間の大脳辺縁系や海馬という判断に一番大切な場所をシャットダウンしてしまう。そして「蛇ににらまれたネズミ」の様に、死んだふり状態で、動けなくなるのだ(動かない獲物は狙われにくいので、そういう脳の動物が進化の中で生き残ってきたと考えられる)。足がすくむ、というのは、そういう状態である。》
【ストーカーや性犯罪は実は男性側の問題であるという真実とその被害者と加害者の治療や社会の捉え方に対する自分なりの考察のまとめ】
https://www.facebook.com/notes/10152556033231181/

もし私の言っていることが彼らに対して冷たいと思う方は冷静によく考えてください。そういう方も彼らと同じような行動をとる可能性があるのです。【犯罪心理学の基礎知識】に書かれたような精神状態は脳から発信されます。ならばその脳という臓器が異常なのだということを認識してください。認識すれば自制の思考が生まれるはずです。加害者にならないことを常に意識してください。

【私の写真展であった類似したケース】
ここまでことは大きくならなかったけれど出展者の女性から報告のあった苦情について触れておきたいと思います。これはもうまだアンデパンダン展が横浜で開催されていた頃のことです。女性の写真家CさんがあるギャラリーのオーナーDの自宅に遊びにいき酔わされて合法ドラッグを吸わされ気がついたら全裸にされていた。気がつくとそこにはDだけでなくDの友人のEもいた。ただし性交があったかどうかは不明。この件は当初Cさんからもの凄い剣幕で私たち運営に関わるものに報告されました。その後の調査によってCさんがDに恋心を抱いており、かつ事情とD、Eの性癖をよく知っているスタッフのNさんがCさんにDの家に行くことを止めていたことが判明したため恋愛のもつれとも考えられたがギャラリストが出展者の恋慕を逆手にとってを性のおもちゃにすることは許されることではない。NGPアンデパンダン展が東京四谷へ移動する契機となった事件でした。

出展者の女性写真家Fさんが同じく出展者の男性Gにラブホテルに連れ込まれそうになった件。この件はしばらくたってからの事後報告でG本人には確認を取っていませんが、その後Gが出展者である女性写真家Hに対し、打ち上げの飲み会の後の誰もいなくなったあとの地下鉄駅の入口階段で「俺に写真を撮らせろ!」と手を握って迫った件がHさんから苦情として報告され、その調査の過程で明らかになった。Gの場合被害者が大人のあしらいをして相手にしなかったためその後大きな問題にならずにいまに至っていますがGの思い込みがもう一歩進んでしまえばXさんのケースと同様になってしまいます。その後、Gがネット上で偶然にもXさんに「モデルとして撮らせてほしい」旨の発言をしていたので私は先に信頼関係を作ってくださいとクギを刺しています。

きょうのケースは昨年内藤美和さんによって提唱されたギャラリーストーカーとは少しその対象がずれているかもしれません。しかしストーカーの側の本質は変わりません。いやもしいわゆるギャラリーストーカーやプロの写真家のモデルさんへの性的暴力が、優先的な地位を利用した確信犯的な犯罪だとすれば今回の件は病的な部分が見え隠れまします。しかし一人よがりの性的衝動を正当化して相手を踏みにじるという点において許し難き犯罪であり反社会的な行為であることは論を待ちません。

男性のカメラマンが被写体の女性に美や性的衝動を感じることは決して悪いことだとは思いません。それも撮影のモチベーションとして大切な要素だと思います。だからと言って暴力がまかり通るということではないのです。そのモチベーションは作品として昇華され鑑賞者と共有されるべきだと思います。

なぜこんなことを長々と書くのでしょうか?
それは被害者である女性たちが勇気をもって私たちに告発してくださったからです。私は自分が運営するイベント・NGPアンデパンダン展をちゃんとした人間の集まりと営みとしたいのです。 ジャクソン・カッツ氏は女性への暴力―男の問題TED ( http://digitalcast.jp/v/19240/ )で次のように述べています。『キング牧師が短い生涯で残した 名言の一つが― 「結局一番傷つくのは敵の言う事ではなく友の沈黙である」 その通り 一番傷つくのは 敵の言葉でなく友の沈黙です。女性や子供への男性の暴力。この現在進行形の悲劇に対し男性文化は沈黙してきた。何も発言しなかった。この沈黙を破らねばなりません。それももっと多くの男性が。ですが言うほど 簡単ではありません。「破らねば」と言いましたが男性文化で他の男性への挑戦が ‐ 難しい事もあり、男性の問題であるだけでなく - 誰が主導権を握るかの問題だという パラダイムの転換が必要です。』
そうです。沈黙せずに - たとえその性犯罪者が知人友人であっても - 起こした事実を世間に晒し、多くの人たちで共有しそういう暴力を少しでも減らしていけるように勇気を持って暴力に立ち向かわなくてはならないのです。