【沖縄の願い】平和の詩 「生きる」 相良倫子さんの詩の朗読が意味するもの

沖縄慰霊祭での中学三年生相良倫子さんと安倍総理


【沖縄の願い】平和の詩 「生きる」慰霊の日 2018

 昨日の夜、沖縄慰霊祭での中学三年生相良倫子さんの詩の朗読の姿を褒め、それに引き換え前に座った安倍総理が相良さんと目を合わせようともせず、ご自分のスピーチの時は原稿を見ずに聴衆にむかってどうどうと朗読した相良さんと正反対に下を向いたまま原稿を棒読みをしていたのを揶揄したら自分は戦力の放棄は反対ですと言う方からコメントがついた。本題と離れていたので削除して批判は自由なので自分のフィードでやってくださいと進言した。彼は子供を出しにして政権批判をしたりデモをしたりしても無駄だ!日米地域協定問題にしなければだめだと言いたかったみたいなので、ならいま取り上げていることとは直接関係ないので自分のところで取り上げて書いてくださいと進言、それがおおよそのFBの暗黙のルールだと思うからだ。

丸山眞男の「政治的判断」

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- 写真はネットから拾ったものです

 さて画像は丸山 眞男の1958年の講演記録を書き起こしたもので平凡社ライブラリー ま 18-1 丸山眞男セレクションに収録されている丸山眞男の「政治的判断」。当時僕はまだ3歳だがこの時の政治状況はその後の佐藤政権、そしていまの安倍政権の状況とよく似ていると思う。

 丸山はご存知の通り戦後日本の進歩的文化人として戦後思想をリードした東京大学の学者だが、京都の大学大学院で東洋哲学を研究した僕は批判対象としての丸山の著作を良く読んだものだ。丸山は日本人の意識の基層には天皇家への尊敬と服従があってそれを変えることは容易ないと絶望した人なのだが、我々京都の側から見れば天皇家への尊敬と服従薩長天皇家利用のために明治維新以後教育勅語によって形成されたものと考えていたので丸山の進歩的思想は解体されるべき批判対象としてアカデミズムの机上に載せるべきと考えたのだった。

 その中で現実的な政治的判断を行うという丸山の示したこの講演は秀逸なものだと今でも思う。
 
 ひとつはここに示された勝ち負け思想で政治を考えないということ。選挙に負けた、悪法が議会を通ってしまった、だから反対してもデモをしても無駄だという考え方は勝ち負け思想であって政治的判断としては間違っていると指摘している。
 
 政権は変わらなくとも、政治過程としては批判すること、反対することによって政府は政策を変えざるをえなくなってると。面壁九年なんて禅伝来の比喩は使っているが当時の政治状況の総括からそれを論証してる。そして勝ち負け思想で引いてしまえば政治的に無責任な結果を導くと提言しています。

 これは哲学的な人格や道徳倫理の問題ではなく、反対しても無駄という政治的に成熟した判断ではなく政治的なリアリズムとして政治に向かっていくべきだと。

 権力は批判されなければなりません。仮に安倍政権が経済政策は優れているから支持をする、それはそれでいいと思う。しかしそうではない批判されるべきところは大いに批判されなければならない。選挙に勝ったということは批判を免れる特権を得たということではない。それは表現の自由も同じ。

 良く安倍さん絶対支持の方に「対案を出せ!こらぁ!そこのアベノセイダーズ!」と吠える方がいらっしゃるが申し訳ないけど頭悪いなーと思う。丸山のいう通り、対案だけが政治をかえる訳ではない。あるときは大きな反対だけだって全然構わない。

 昨日は沖縄の中学三年生相良倫子さんの詩を理想であって現実には不可能だと理屈をこねて批判する方が見受けられた。あるいは子供をだしに使って政権批判をするな!という救いようのない知能?と思われる方もいた。そんなことあなたが言わなくても、ものを考えられる人なら誰だってわかる、誰だってわかることをわざわざいう人は申し訳ないけどやはり頭が悪いんです。

 現実的ではないけど理想として掲げることが多くの人の共感を得る。あるいは感動する方もいる。昨日の画像を見れば安倍総理のスピーチとは正反対に相良倫子さんの朗読する詩に涙する方もたくさんいらした。それでいい!丸山に言わせればそれが政治的リアリズムとして政権に働きかけるのだから。困ったような安倍総理の顔、あれが東京の秋葉原なら「あんな中学生に負けるわけには行きません!」と逆ギレしてくださったかもしれない。むしろそのほうが政治的リアリズムとしてはもっとよかったのだが。政権にいる方達が「あんな詩に共感する人が増えたら困る」と思うだけでも彼女の詩の朗読は大成功だと思う。

丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1)

丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1)