小さな声で囁いて【PFF2018】

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僕にとっては巴里映画に集う仲間、そして巴里映画にとってはかつて働いていた優秀なスタッフ(高野社長談)の 村上さんがアシスタント、プロデュースをする山本英監督の作品『小さな声で囁いて』がマルセイユ国際映画祭で正式にノミネートされたほか PIA FILIM FESTIVAL (以下 PFF40th)コンペティション部門で529本の応募作品の中から最終18本の入選作品として選ばれたのでPFF40thの上映会とトークショーに行って来ました。

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作品はうまく将来像を描けない若いカップルの距離感を彼らの熱海と初島への4泊5日の小旅行を舞台に、音楽ではなく波打ち際の水音をBGMに淡々と描写していくもので、僕の大好きなエリック・ロメールの作風にも似たとてもリアリティーがある作品でした。
結婚を考え始めた飯田芳さん演じるりょう君と、結婚には乗り気じゃなくて一緒にいてもひとりぼっちの感覚の大場みなみさん演じる沙良。たまたまだけれど僕のすぐ側にもうまく将来像を描けないまま離れてしまった若いカップルがいたと言うことと、その女性の方がみなみさん演じる沙良に、話し方や突然の話題の転換や声のトーン、そして人との距離の取り方などがとてもよく似ていてリアルなストーリーとしてどんどん迫ってきました。フェイスブックで巴里映画の高野さんが「受け狙いのない、自分との葛藤の中で、最後まで自分で決めて作り上げたピュアなエスプリ」と述べていますが、まさにそれがアートとしての映画の真骨頂でしょう。

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作品は東京藝術大学大学院映像研究科の卒業作品として製作されたということもあり、打ち上げでは山本監督を始めとする芸大生のスタッフのみなさんや指導教官の諏訪敦彦さんとも、旧知の芸大大学院教員の荒木さんや柳島克己さん、そして Muk カメラサービスの小菅さんのお話が出てとても盛り上がりました。さらに山本監督がイトピンこと伊藤 泰信さんとも繋がっていることもわかって楽しい交流でした。

本作品『小さな声で囁いて』は、こちら青山シアターでも視聴できます。500円〜と有料ですがぜひご覧ください。
小さな声で囁いて【PFF2018】