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A fulfilled life - Jean Michel Kaneko Photograhie

知足是福。音楽家・演奏会の写真がメインのカメラマン、公開OKの作品は掲載中。IT企業役員、趣味で料理の YouTuber、趣味は仕事と同様大切でロードバイクと料理とワインフリーク。

未成年じゃなくても暴行はダメなんですけど

警察はどんな尋問してるんだろう?

La fille qui ouvre un livre

La fille qui ouvre un livre : タイトルの本を開いたは、単に本を開くだけじゃなく思春期を過ぎて自分を見つめるという意もあって「本を開く少女」とかけているつもり。未成年と知らなかったという少女暴行の米兵の供述にも引っかけてみたが、写真とニュースは関係ありません。

 沖縄県北谷町で14歳の女子中学生が米兵に暴行された事件で、強姦(ごうかん)容疑で逮捕された在沖縄米海兵隊二等軍曹タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38)が、沖縄県警の調べに対し「未成年とは知らなかった」と供述していたことが13日、分かった。

 同容疑者は体を触ったことを認めているが、容疑については否認を続けているという。調べに対して反省の態度を示しているといい、県警沖縄署は事件の経緯について捜査を進める。

 調べによると、ハドナット容疑者は10日午後10時35分ごろ、北谷町に停車した同容疑者の乗用車内で、女子中学生に性的暴行をした疑い。

時事通信社:『「未成年と知らなかった」=少女暴行の米兵供述-携帯電話の番号尋ねる・沖縄』より

 普通アメリカ人は(多分日本人も)も未成年に性的暴行をしてはいけないけれども成人なら良いとは考えていない。警察がこういう発表の仕方をしたとしたらどういう意図が込められているんだろう。発話者の意図はことこまかくテキストで指示されなくても受け止める側の思惑と合致すればそれは共通の認識となって浸透する。『未成年』だと知っていれば手を出さなかったのかそれとも『未成年』と知らずに成人だと思ったから求愛行為 -早い話がナンパ- にしくじったのか、それが容疑者が反省の態度を見せながら言いたいことなのか、沖縄県警の意図なのか邪推したところではじまらない。

 id:finalvent さんによれば

 海兵隊の兵士ともそれなりに話したが、彼らは基本的に沖縄という認識を持っていない。持っていないわけではないのだが、一種のリゾート地のように思っているし、彼らの大半は若く月給も10万円程度で(今でもそうではないか)、そしてぱらぱらと死地に送られる現状があった。そのあたりの、ある種の圧倒的な生活の意識感覚、もっと言うと、彼ら一人一人が無感覚にならないとやっていけないような米国での不幸のようなものを背負っていた。

 海兵隊は過ぎ去る人なのだが、わずかに沖縄にシビリアンとして残る。恋愛も多い。沖縄に恋しているようなシビリアンも何人もいて、滑稽なほどの親日性や沖縄への愛情を注いでいる。それもまた泣けるような悲劇と言っていいものがあった。finalventの日記:『朝日社説 兵少女暴行—沖縄の我慢も限界だ : asahi.com:朝日新聞社説 』より

 月給10万円程度というのはとても気になる数字である。性妄想は個人差がありどうしてもその妄想が押さえられない人もいる。通常は恋人や妻に相手をしてもらうのが規範的だけれども勿論風俗に通うという人もいる。風俗と聞いて眉をしかめる向きもあるだろうが犯罪に手を染めるよりははるかに健全だ。かつて我が国の参謀会議で南京進出が議論されたとき陸軍中将石原完爾は東条英機をはじめとする多勢を敵に回して断固反対したという記録が残っている。「補助物資もなく現地調達しろというのでは兵士はなにをするかわからない」がその大きな理由であった。しかし武藤章に「我々は満州の時の閣下と同じことをしているだけですよ」と笑いものにされて反論をやめてしまったという。

 補助物資を送る経済は既にないから現地調達、勿論皇軍兵士なのだから規律を守って礼儀正しく調達するというところが文書という記録に残された当時の陸軍の方針であっただろう。対等な人間からものをかっぱらってよいとか性妄想が膨らんだら強姦して良いとか何処にも書いてないし、むしろそういうことは「皇軍兵士なのだから規律を守って礼儀正しく」という方針には反する。しかし兵士たちの給料は相対的な水準で考えても米海兵隊に及ばないばかりか軍施設と占領地でしか通用しない軍票で支給された。石原の憂鬱は現実のものとなった。

 軍の方針は勿論参謀会議で出されるが統帥権を持つ現人神である天皇陛下が発話者として背後に必ず想定される。この現実的でない南京での補助物資調達の陛下の意図はどういうことなのか。そんなことに軍の上層部は答えてはくれない。しかし死と隣り合わせの兵士達は考えたに違いない。あくまでも極端な言い方ではある。自分たちは万世一系天皇家の子供である。言わば選ばれた民である。朝鮮人や中国人は陛下の子供である自分たちに奉仕をして、始めて陛下の子となることが出来る。奉仕をしなければ彼らは人間ではない。こういう流れが彼らの思想構造だったのではないかと思う(*1)。

 運良く満州や南京から帰還した兵士が略奪や強姦の自慢話をするのをまだ高校生だった立教大学名誉教授小林龍一博士が何度もいろいろなところで聞いたと僕に話してくれたことがある。彼らは陛下の子として別に悪いことをしたわけではないのだ。陛下という軍によって想定された発話者の意図がテキストの文面と異なっていても受け止める側の思惑と合致すればそれは共通の認識となって浸透するのである。確かに当時売春は合法であったには違いないし従軍慰安婦など記録上なかったとしても発話者の意図と作用については考えるべきだろう。ある意味セックスも安い給料と長い期間恋人や妻から離れて死と隣り合わせる兵士達にとっては重要な補給物資の一部である。繰り返しになるが陛下という軍によって想定された発話者の意図がテキストの文面と異なっていても貧困という受け止める側の思惑と合致したのが補給物資の一部としての従軍慰安婦であろう。

 なんかとりとめもない話になってしまったがセックスというのは面白いものである。通常セックスに不自由のない生活をしていれば時間と肉体という二つのコストがのしかかる重労働である。NHKの調べ(*2)ではセックスの経験がある人に「今までに絶頂感(射精やオーガズム)に達したふりをしたことがありますか?」という問いに対して20代、30代女性の約6割が「はい」と答え、男性も平均で約3割の人が「はい」と答えている。こなんだったら無理にしなくても良いのになぁ。人間にはセックスは気持ち良くなければならないという誤解に基づいた幻想があり、これが軍という閉ざされたセックスに不自由な環境では「気持ち良くセックスをしたい」という妄想に膨らんで行くんじゃないかと思う。まぁ軍でなくて普通に生活していてもそういう輩はいるけれども。早くこの妄想に気がつかんかいっ!この事実に27歳で気がついたゴータマ・ブッダはやっぱり凄い人だ。閑話休題、この手の事件が起きる度に「綱紀粛正」や「二度と事件を起こさぬ」という米軍当局の変哲もない対応に沖縄の方々の不安や怒りは尤もだな。

 と思ったらこんなニュース

 自宅で出産した新生児の遺体をクーラーボックスに入れ隠したとして、鹿児島県警日置署などは13日、死体遺棄容疑で、日置市東市来町湯田、会社員菊水小百合容疑者(25)と同所、アルバイト平田竜介容疑者(25)を逮捕した。容疑を認めているという。同署は殺人容疑でも調べを進める。

 調べによると、菊水容疑者は2006年10月中旬ごろ、新生児の遺体をクーラーボックスの中に遺棄。平田容疑者は自分が所有する軽四乗用車に積み込み、隠ぺいした疑い。時事通信社:『クーラーボックスに新生児=出産の女ら逮捕-鹿児島』より

 ああ、いったいなに考えてんだろ。これかの米兵より始末が悪い。セックスやり続けたかったらせめて避妊しろよ。もし赤ちゃんを殺した後もセックスしてたらこいつら救いようがない。女の子も母であるより女を取ったわけだが、それもバカな男の強要だったと信じたい事件だねこれ。まぁ、経過を見ないと分からんが。恋はずっとしていたいと思うけどますますセックスが嫌いになってきた……

♪BGM while writing


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