音楽写真エピソード〜古澤巌さん
いろんな音楽家の写真を撮るがヴァイオリンの方が一番多いように思う、と言ってみたもののよくよく考えてみればオーケストラで一番人数が多いのはヴァイオリンなんだから当たり前だろう。
で、ヴァイオリンの人を魅力的に撮るというのは難しいものだ。演奏の性格上当たり前なんだけど指揮者やピアニストと違ってキメのポーズで停止という瞬間がない。昔はずいぶん考えたり悩んだりしたものだが古澤巌さんのひとことで楽になった。だって「オレ、別になんでもいいよ。」なんだから。それから細かいことを気にしないで撮るようになった。
コンサートやライブの現場に入るとそこには舞台関係のエンジニアやPA、録音関係のエンジニアにがたくさんいらしてこの古沢さんのステージだとほぼ毎回同じエンジニアと再会しリハと本番の合間に一緒に弁当食べたりするようになる。そういう人たちに古澤さんの仕事は楽だと話すとみんな驚く。なにしろリハを見てればわかるけれど古澤さんほど音場に気を使い細かく注文を出す人はあまり見ない。同じ楽器でも曲ごとにPAのバランスを変更したりするから、エンジアたちに「うそだぁ」とまず反撃される。
いやいや音じゃなくて映像ねというとみんな「へー、そうなんだ」とまた驚く。
契約上出せる人と出せない人はいるが古澤さんは「なんでもいいよ。自由でいいよ。」と言ってくださるので某事務所と関係のないシーンなら出せるのでお見せします。コロナ前はほんとに自由だったけど昨年からは撮られる側の制約のほうが大変そうですが。