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A fulfilled life - Jean Michel Kaneko Photograhie

知足是福。音楽家・演奏会の写真がメインのカメラマン、公開OKの作品は掲載中。IT企業役員、趣味で料理の YouTuber、趣味は仕事と同様大切でロードバイクと料理とワインフリーク。

第8回NGPアンデパンダン展

【第8回NGPアンデパンダン展】

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オペラ・カルメンより 闘牛場に残ったカルメンの前に現れたホセ
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オペラ・アイーダより 暗闇の牢のラダメスとアイーダ、二人は永遠の愛を誓いながら死んでいく
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オペラ・アイーダより 祖国への愛とラダメスへの愛のいたばさみに苦しむアイーダ
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ベルリオーズ幻想交響曲より第4楽章を振るマエストロ 曽我大介
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オペラ・アイーダより 国王はラダメスに娘のアムネリスを与え将来の後継にした
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オペラ・カルメンより 闘牛場に残ったカルメンの前に現れたホセ

第8回NGPアンデパンダン展終了しました。写真は今回の自分の展示作品です。いろいろご批判もあるかとは存じますが来場してくださったお客様、常任会メンバー始め出展者、運営にご協力頂いた皆さま、レビュアーを引き受けてくださったみうらじろう様、式田譲様、そしてACTのスタッフの皆様の多数のお力添えとご協力に深く感謝します。
多くの方々とのご縁に支えられていることを実感する一週間でした。

【第8回NGPアンデパンダン展】
開催日時 2015年8月4日(火)〜9日(日)
開催場所 アートコンプレックスセンター ACT4 ACT5
http://www.gallerycomplex.com
〒160-0015 東京都新宿区大京町12-9 Tel/Fax 03-3341-3253
作品およびポートフォリオレビュー
レビュアーに GIP 東京の倉持氏とみうらじろうギャラリーの三浦氏をお招きしてレビューをしていただきました。
8月8日 土曜日 16:00〜18:00 ACT 4
レセプションパーティー 8月8日 土曜日 18:00より ACT 5

【出展者】作家名、ジャンル、ポートフォリオサイト名、アドレス
1 金子 龍玄 、写真、flickrhttp://www.flickriver.com/phot…/kumarin/popular-interesting/
2 osamu yamanaka、写真、flickr http://www.flickr.com/photos/woodenship/
3 絵田 真愛 イラスト・写真 Happy Beans Factory http://loveandheartsedama.wix.com/edamame
4 平山 直子 写真 flickr http://www.flickr.com/photos/105811717@N06/
5 東 朝美 写真 tomomi azuma http://bleuxnalq.wix.com/home
6 Anotherside of the Life.木野正好 写真
7 那須 潔 写真 Kiyoshi Nasu Photography http://www.kiyoshinasu.net/
8 木馬工房 写真
9 はまかいじ 写真
10 新橋 克裕 写真
11 能見孝一 写真 18% Gray http://ttn.blog.shinobi.jp/
12 Ryo.Y 写真
13 佐藤広昭 写真 BW https://www.facebook.com/hiroaki.sato.999/media_set
14 MIURA KANEHISA 写真 新MKモール http://ameblo.jp/mkmall/
15 鈴北 空也 写真 黒酢 郎度さんの写真 https://www.facebook.com/road.xross/photos_albums
16 日野真理子 写真 Mariko Hino Photography http://officemdc.com/
17 Keiko Morita 写真 flickr https://www.flickr.com/photos/timisoar/
18 イタガキシュウセイ 写真 虹色の旋律 http://nijikarasu.cocolog-nifty.com/blog/
19 川田めぐみ 写真
20 AKIRA 写真 flickr http://www.flickr.com/photos/fielddream/
21 えづらあつし 写真
22 森田 篤 写真 flickr https://www.flickr.com/photos/moritapo/
23 おおのこうじ 写真 flickr https://www.flickr.com/photos/kon1970/
24 水藤 直人 写真 flickr https://www.flickr.com/photos/carpryokucha/
25 山口 徹 写真 T.YAMAのページ http://www.kabegami.com/shashin-bu/C00301/show/…/41333/not/1
26 馳福 写真
27 港の爆音屋 写真
28 Mizuho 写真 Mizuho life photography http://www.mizuho-life.com/
29 山内 雅人 写真
30 michi 写真
31 蝦名尚子 写真 Ebina Shoko アーティスト https://www.facebook.com/pages/Ebina-shoko/440959592659219
32 小鳥遊汐里 絵画(抽象・細密画) 算数で精密画したりゲームしたり http://pegascon.blog.fc2.com/
33 宝槻 稔 写真 Picturisk* http://netdandy.wix.com/picturisk
34 七海れいん 絵画 WORLD GUARDIAN http://sea.moo.jp
35 さなえっち 写真
36 鈴木智也 写真 toplacer https://www.toplancer.jp/portfolio.php?id=tomoya
37 舩橋 直世 写真 Naotsuguphotography www.naotsugu.com
38 北尾 辰也 写真 Focus on My Heart http://tatskitao.exblog.jp
39 ウエノ エリカ イラスト *smoooooth* http://erin555.blog.fc2.com/
40 雲海 写真
41 結実華 写真
42 杳 芽具見 写真 ignotanote http://ignotanote.tumblr.com/
43 井出祥子sachi_ide 写真 TAGOE 私の写真 https://www.pinterest.com/sachikoide50/tagoe-私の写真/
44 古郡高廣 写真
45 武井裕之 写真 武井裕之オフィシャルサイト http://www.h-takei.com/
46 濱田晃弘 写真 flickr https://www.flickr.com/photos/akihiro_hamada/
47 松井 哲也 写真
48 飯塚林永 写真 ネコニ☆マタタビ http://neko2mttb.exblog.jp
49 伊東史隆 写真
50 肥後一隆 写真
51 mink 写真 ★little minkhttp://blog.livedoor.jp/little_minkchan/

さようなら "コスモス"

目黒のギャラリーコスモスが幕

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"adagio" 2014年11月すみだトリフォニーホールでベートーベン交響曲第9番合唱付の第三楽章 アダージョを振る曽我マエストロ
 表題の通りで時の流れは無常迅速。いたしかたのないことなのかもしれませんが相馬で飲みながら萩谷剛さんとなんか寂しいねぇとしんみりしていた次第。このギャラリーはたくさん出会いもあっていまの自分を支えてくださるかたから叱咤激励してくださるかたまで様々な方との出会があった。掲げた写真は昨年のコスモス展に展示させていただいたもの。まぁ数が売れればいいってもんじゃないけど昨年の自分のプリントの中では一番数がでたプリント。一部には曽我マエストロのサイン入りのプリントも出ている。今年はこの写真が一番気にいっていますと購入していただいたご婦人はその場でマエストロにサインもいれていただいて、そのプリントを渋谷のウエマツ額縁店に持ちこんでプリント価格よりも高い額装をしてリビングに飾ってくださっているそう。家宝ですとおっしゃってくださった。なんだかカメラマン冥利に尽きますね。

 友人のカメラマンのお弟子さん?で元アシスタント?のいまはジュエリーの写真を撮っている方もいままでの人生で最高に好きです!と言ってくださって、その時の彼女の表情がとてもいきいきしていて綺麗でその瞳に恋しそうだった。年があけて、僕が運営をさせていただいている四谷アートコンプレックスセンターでのNGPアンデパンダン展にもこの写真をこんどは他の第九の写真と組み写真として展示した時にも来てくださったので、それならばと彼女に同展に出展しませんか?とお誘いしているのですがこの写真を超える写真を撮ったら出展しますと応じてくれません。サバサバしていて行動的な素敵な女性カメラマンなんですが、それはいいのですが超えたかどうかはどうやって判断するんだろと突っ込みたいくらい 笑

 もうひとりコスモスでこの写真をずっとずっと見つめてくださり、この写真を撮った人に惚れそうになったんだけど写真の背後に僕が見えてダメだダメだと惚れそうなのをこらえたという方もいる。この方とても素敵な女性です。この感想をFBに書いてくださった時はまさか自分の写真とは思わずでしたがあとで彼女の友人とご本人からお話を伺った時は僕じゃダメなのかよ!とこれも突っ込みをいれたくなりましたが、それはそれでやはりカメラマン冥利に尽きます。最近、彼女の僕を見る眼がイングリット・バーグマンみたいでドキッとしました。ただしこの写真、自分でいうのも何ですがネットでみたりブックに入れているA4程度の小さなプリントだとあまりいいなと思えません。やはりコスモスに展示した16-20の額装がベストのなんだと思います。

 この写真をめぐってはそういうことがあって、そのご本人たちからも聞かされた人たちもいて、そんな男性カメラマン諸氏はずるい!とかヒキョーだとみんなでそんなことを言ってました。ざまぁみろ!笑 ちなみに「惚れそうになったけどこらえた」という言い回しはアートモデルminkさんが発明した言い回しで実に言い当て妙で面白いし、美しい心の表現だねーと思うんで、この写真とはべつのところでも僕も使わせてもらってます。

 話が脱線しましたがコスモス、赤坂の新山清ギャラリーがコスモス赤坂スペースとして続いていきます。でもここに書いたばかりでなく目黒コスモスで知りあってお付き合いの始まった写真家の方はたくさんいます。赤羽や佃島にフリーカメラマンならではの平日飲み会遠足なんかも企画していったりしました。あるいは目黒でのアフターコスモスも楽しかった。そして今年は僕と友人と仲間たちにとっての一大イベント、G.I.P. Tokyo 倉持さんの主催でアートモデルの mink さんを10人で撮り下ろした mink 展もやりました。

 その mink展の時だけれども、みうらじろうギャラリーで個展「水葬」を拝見させていただいた 藪 乃理子さんとも出会った。「Ryogen さんですよね、お会いしたかったです。」これもカメラマン冥利につきます。そのmink 展はこの秋、minkさんのふるさと、名古屋へ巡回します。そしていま、一番大切なスタッフのうちの一人と出会えたコスモス。こんなわけで目黒の閉館は心にぽっかり穴が開いたようでなんとなく寂しい気持ちになります。カメラマンにとって事件はギャリーから始まるんですね!笑

Lang Lang, Eschenbach ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲1番
・ピアノ:クリストフ・エッシェンバッハ
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
・1966年11月30日-12月1日、ベルリン、イエスキリスト教会でのセッションステレオ録音

カラヤンエッシェンバッハとラン・ラン

 連日の暑さのせいかすっかりまいってしまっていたのだが昨夜は久しぶりに友人の建築デザイナーと会って彼女の地元の隠れ家に案内してもらった。なるほど入り口は全く店の風体ではないので常連に連れて行ってもらわないと全くわからない。そこでどこかでお会いしたような風貌のマスターとこの店の家具やオブジェを制作されている彫刻作家さんと4人で楽しく会話した。秘密の場所というのがまたじんわりとエキサイティングだ。相当飲んだみたいで、というかその前に南新宿で彼女も含めた友人たちとさんざん飲んだというのもあってかかなりまわった。
 深夜に帰宅後今日は久ぶりの休みなのでぼうっとしている。こんな状態の時は用がなければ家で音楽を聴いているのが一番気持ちが安らぐ。クラシック音楽は僕の大切な被写体でもあるので時間があれば聴いて心の襞の記憶に染み付かせることで仕事としての撮影の時に演奏家の表情や仕草の予測に役立てるというのもあるけどね。でこれを書きながら昨夜の秘密のバーのアトモスフィアの余韻を楽しみながら聴いているのがランラン、エッシェンバッハ、パリ管のベートーヴェン:ピアノ協奏曲1番。もう学生のこもの話だが夢中になって聴いたレコードにカラヤン率いるベルリンフィルにまだ若きクリストフ・エッシェンバッハが胸を借りるような形で収録されたベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番ハ長調があった。右の写真がそのジャケットである。

 まだモーツァルトスタイルの曲作りにカデンツァだけはしっかり以後のベートーヴェンの曲構造が垣間見える作品だが、それが初々しいエッシェンバッハの演奏と絶妙にマッチして好きなレコードの一つだった。すり減るほど聴いたように記憶している。そのレコードは卒業後の海外留学や転居などのうちに無くなってしまったが……カラヤンエッシェンバッハの緊張を受け止めるように第1楽章のアレグロ・コン・ブリオはベルリンフィルの普段のテンポよりずうっとスローに、静かに始まる。そしてオーケストラが一旦終了すると、まるで緊張したエッシェンバッハの指の震えまで聞こえてくるように銀盤が鳴り出す。それが符を重ねるごとに緊張がほぐれベルリンフィルも普段のテンポ戻っていくのだが、エッシェンバッハの指も銀盤を軽やかに、そして時には重厚に叩く。静かに語りかけるような第二楽章ラルゴを経て、最終楽章のアレグロ・スケルツェンド、圧倒的なクライマックスの一糸乱れぬハーモニーは銀盤の貴公子、当時音大ピアノ科生のアイドル的存在優等生エッシェンバッハの面目躍如たるものがある。そこまで引き出して見せたカラヤンの手腕、巨匠にしてみればしてやったりだったのだろうか?
Twilight Vineyard House
今年ココファーム・ワイナリーは1月3日からの営業で3日に帰京した僕は訪れることが出来なかった。秋の収穫祭に古澤巌さんを撮りにいかなくちゃという気持ちだけは持っている。写真は2008年の1月の夕暮れに包まれるココファーム・ヴィンヤードハウス

 世がCD時代に移って何回かこのレコードのCD化されたものを探したのがタイミング的にミッシングで手に入れることが出来ていない。だから実は今まで書いたこの演奏の記憶も随分自分に都合良く書き換えられている可能性は否定できない(笑)が音楽を聴くというのは自分の世界の投影とそのフィードバックによる自己確認だし、僕は音楽カメラマンであって音楽評論家でもないからこれでよいのだ。実際のところ評論家、あるいはジャーナリズムならその書き手の音楽に臨む世界観になにがしかのある統一性があって、その統一性が読み手との差異を分かりやすく明らかにし、読み手が書き手との距離感を計りながらいまだ聴いたことがない未知の演奏への想像力が掻き立てられるような文章を書かなければならないと思う。そういう点で僕が好きな音楽評論家は黒田恭一さんだった。
Cave du vin
こちらも2008年1月に訪れたときのワインカーブ。2枚とも ELMARIT 28mm と ILFORD XP2 によるモノクロだがなんか今の気分と良く合うので載せてみた。ブログに写真というのは便利なもので後日見返したときその時の自分の状態が分かる(笑)

 閑話休題。話を元に戻すと、バックハウスピアノソナタ32番をITMSで探していてみつからなくって(実は見つかったのだ、当然ポチっ、後日書く)イェネ・ヤンドーのを買ったとき既に70年代に指揮者に転身してしまったエッシェンバッハのコンチェルト No.1 ハ長調を探してみたのだ。結局無かったのだがその代わりと言っちゃえばなんだがその時ちょうど来日公演中の中国の新進気鋭ピアニスト、ラン・ランエッシェンバッハ率いるパリ管弦楽団と収録した No.1 ハ長調 を発見したのである。迷うことなく買った。ニューヨーク・タイムズがラン・ランの演奏を"息をのむ"、"センセーショナルな"、"スリルに満ちた"ものであると評するのはまったく納得が行った。既に巨匠の域に達したエッシェンバッハを相手に憶することなく堂々と渡り合っている。テンポの自由な解釈とフォルテッシモとピアニッシモの途轍もなくデフォルメされたダイナミックレンジには圧倒されるけれど対するエッシェンバッハは余裕綽々でパリ管らしいリズミカルで切れの良いハーモニー(実際ブーレーズの頃から変わらぬ弦楽器の乾いたギュッギュッという感じの中低域の美音は健在)をぶつけてみたり逃げてみたり。ハーモニーというより一見(一聴?)コントラストだけれどもやっぱりハーモニーはピタリと一つになった途方もない美しさ。

 この若き天才を銀盤のソリストに迎えて、かつて巨人カラヤンの前で緊張しおそるおそるソロへ入っていった自己を振り返る巨匠エッシェンバッハの胸中に去来するものはなんだったのだろうか?でもねラン・ランの軽やかな速弾きのタッチはカラヤンベルリンフィルのテンポにいつの間にかピッタンコン合っていった若き日の巨匠に比べてまだまだ音が軽いように聞こえた。ホンの僅かだけれど中低温域の音の芯が不足しているように聞こえた。リチャード・ティーが得意としたあのゴロンゴロンというような柑橘系の色をしたピアノ線の音ね、そう聞こえたのは僕がまだ過去の夢の記憶から脱しきれずにエッシェンバッハを贔屓して見ているかもしれないけれど。勿論ラン・ランはまだまだ成長するだろうけれど。それにしてもベートーヴェン、未だに演奏家が変わるたびに新しい魅力が涌きだしてくるし、そしてその新しい魅力に触れるとかつての過ぎ去ってしまった演奏家の名演奏をもう一度聴きたくなってくる。つくずく凄い音楽家だと思うし、人々を虜にして色褪せず輝く時間の長さはビートルズを遥かに凌ぐ。生半可で語り尽くせるような人ではないね。

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番&第4番(DVD付)

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番&第4番(DVD付)

  • アーティスト:ラン(ラン)
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2007/05/23
  • メディア: CD


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