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A fulfilled life - Jean Michel Kaneko Photograhie

知足是福。音楽家・演奏会の写真がメインのカメラマン、公開OKの作品は掲載中。IT企業役員、趣味で料理の YouTuber、趣味は仕事と同様大切でロードバイクと料理とワインフリーク。

小林愛美 – Piano Concerto in E minor Op. 11

Aimi Kobayashi – Piano Concerto in E minor Op. 11 (final stage of the Chopin Competition 2015)


Aimi Kobayashi – Piano Concerto in E minor Op. 11 (final stage of the Chopin Competition 2015)

昔だったらアルバムを買ってライナーノーツを読んで、初めて同世代の同楽器の音楽家を知るというパターンがほとんどだったのだが、最近は YOUTUBEという優れものがそういう人の演奏を聞きなさいとどんどん提案してくれる。
これはある意味幸せなことではないだろうか?数々のコンクールを総なめにし、小澤征爾氏の信頼も厚いと言われる小林愛美さんという天才と言われた少女が成人して2015年のショパンコンクールで残念がら入選から漏れてしまったのは記憶に新しけれど今年も彼女は "ならぴ" をはじめとして大活躍だった。彼女の感情を移入したような全身でピアノに望む姿は大好きだが、感情移入をしすぎだと言う批判もあるけれど彼女自身インタビューの中で「直感のままで終わっちゃえば、すごい楽なんです。聴いてくださる方にもある程度、世界観を楽しんで頂くこともできますし、逆にそっちのほうが「すごい演奏だ!」と感じられる方もいるかもしれません。でも、そこで満足しちゃったら終わりだなと。そういう音楽家には一番なりたくないかもしれません。やはり、私たちは弾き手であって、作曲家本人ではないですから。彼らが残してくれたものをどれだけ理解できるか、理解しようと努力するか。その過程を表現することが、私たちの一番の役目なのかなと思います。」と言っている。2006年、まだ11歳の彼女がミスタッチはあったけれどもしっかりと美しく、時には酔うように演奏したウラジミール・スピバコフ、モスクワ・ヴィルトゥオシと共演したモーツァルトピアノ協奏曲第26番で瞬殺された僕は仕事ではなく音楽を聴くと言うポジションで彼女を追いかけてきた。ところが最近はその YOUTUBE が 韓国の天才と言われるイム・ジュヒ Ju-hee Lim、シンガポールのケイト・リュウ Kate Liu などどんどん紹介してくれるのでもう時間が足りなくて、足りなくて。読みたい本も沢山あるし、みたい映画も沢山あるし、聴きたい音楽他にもあるして、マジでつまらないことに時間を費やしていられない(^^;;
実はラフマニノフを引かせたら絶品の某天才少年のラヴェルを聞いて失望した話を「録音が悪いんだと思いたいんだけど」と条件付きで友人のピアニスト Azumi さんに話したら、「市場の期待に応えるために無理なスケジュールでやらされて気の毒な面もある」と言っていたので小林さんをはじめとする彼女たちにはそんなふうにしないでほしいと思う今日この頃。

動物園も野生と人の共生を啓蒙してほしい

国際文化カレッジ総合写真展衆議院議長賞事件に改めて思う

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上野動物園、ヒグマのポン

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上野動物園、ヒグマのポロ

 動物園はある意味、野生動物と人間のあり方を来園者に啓蒙する施設でもある。だから様々な動物のコーナーではその動物が人間と共生するには人間がどうあらねばならないか?が比較的丁寧に、大切なことは子供が読んでもわかるように表示されている。トラ、ライオン、ゴリラetc.etc.
ところがなぜかクマたちの丘のエゾヒグマ(Hokkaido Brown Bear)のコーナーにはそういう表示がない。
彼らのことを見ている親子連れは大概、大きなぁ、怖いなぁ、あんなのと北海道であったら一撃だね!などと会話している。

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上野動物園、ヒグマのポロ

 ところが彼らが上の写真のようなポーズをすると嬉しそうに、可愛いなぁ、クマさん人間見たいだね、お友達になれそう!なんて勝手なことを会話してる。
ある時こんな会話が耳はいって来た。

子供:あんなに大きなクマさんどうやってつれてくるの?
父親:人間は頭いいからね、罠で捕まえて大きなトラックで運んで来るんだよ。

思わず耳を疑いました。バカか?この父親!

 ポンとポロは2006年(だったかな)母熊が殺処分されて、ウロウロしているところを知床財団の係員に保護されて上野へやって来た。ちょうど上野動物園がヒグマを欲している時で、彼らを自然に放っても生きてはいけないだろうという現地の判断という運と偶然が重なったのだ。
まだ芝犬くらいの大きさだったから、小さなワンちゃん用のカゴに入れられて普通のライトバンで世話をされながら移動して来たと思う。
はい、罠で捕まえて大きな専用のトラックでやって来た訳ではありません。

ではなぜ母親は殺処分されたのだろうか。それは人に近づくようになって頻繁に目撃され、クマの生息区域に追い払おうとした知床財団の努力にも関わらず人里に頻繁にやって来るようになったからです。どうしてなのか?
常識の無いカメラマンや観光客が母グマに近づき写真を撮ったり、あるいは餌を与えたから、あるいは、餌を与えることはなかったかもしれないが、彼らが弁当やお菓子などの残飯を国立公園内に放置して母グマがそれらを食べるようになったかもしれない。

 外国から来た動物たちにはこうした経緯の説明があるものもある。東京から北海道へ観光に行く人も多いはずだ。ヒグマコーナーでこうしたことも含めてクマと人間の共生について啓蒙すれば良いのにと思う。そうすれば先日話題になったような国際文化カレッジ総合写真展で衆議院議長賞を受賞したカメラマンのような方も少しは減るだろうと思う。

少しでも興味を持ってくださった方はリンク先をぜひお読みなってください。

www.shiretoko.or.jp

総合写真展:こんなデタラメが衆議院議長賞?〈6-12追記あり〉

自然の尊厳を踏みにじる写真が入選

 ツイッターで見つけてしまったのだけどいまだにこういうことをやる奴がいるんですね。最低だと思います。それが衆議院議長賞ですと。ってまぁ衆議院議長が選んだ訳ではないでしょうが ...(選んだとしたら最悪ですが)
なにが「してヤッタリ」だ!無知の極みも甚だしい。自然はお前のもんじゃないよ!と思います。
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 数年前ですが大手カメラメーカー系スクールの北海道のワークショップで撮影ポイントとして人気になった樹を撮影するのに所有者の農家に勝手に入り込んで団体で撮影し、注意してもそれが続くものだから腹を立てた農家がその樹を切り倒して処分してしまうということがありました。そのワークショップの連中と変わらないですね、この受賞者の方。
北海道ではヒグマに餌付けして写真撮るバカがいますがそのバカとも同根。食われて死んでしまえ!と思いますがそんなことになると結局殺処分されるのはそのヒグマの方だから、あ、そのクマが悪いからという訳ではなく餌付けされたクマは危険な存在なので。そのクマが殺処分される原因は餌付けした人間が作るので罪は人間の方にあります。
自然の尊厳を感じて畏敬の念を持ち人の計らいを入れないというのは自然と人間の共存を実現するために絶対に必要なことなのです。
こんな写真展、廃止した方がいいと思う!

shashinten.info

総合写真展事務局が受賞作品についてという言い訳を掲載

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 通常お詫び文書はタイトルにお詫びと書くものだと認識していますが、一応お詫びのような言い訳文書が掲載されました。それと引き換えに批判対象の衆議院議長賞作品と受賞者の方のコメントが削除されましたが賞の取り消しはないようです。
しかしすごい内容となっています。

 この行為そのものは、ご指摘の通り、動物(野鳥)愛護の観点からも、撮影マナーの観点からも決して褒められるべきものではありませんが、当事務局といたしましては、この行為が「虐待」にあたるとまでは認識しておらず、行き過ぎはあったものの、表現者としての創作行為の範疇と判断して、作品とともにコメント文のほぼ全文を掲載させていただきました。

 たとえ300m離れていても光で照らしたり声をあげて威嚇することが「虐待」とは認識をしていないそうですがこの人たちの知性ってあるのでしょうか?仮に300m離れていて鳥たちに音が届かなかったとしても、結果として鳥が飛び立った事実を「シテやったり」では自然への尊敬も被写体のへの尊敬も微塵も感じられません。テレビのヤラセ番組や広告のための撮影ならともかく(褒められたことではありませんが)、作品として向き合うべき撮影がこれでいいのか?そしてアマチュアを啓蒙するべきこの写真展の主催者が「創作行為の範疇」とは驚きます。匿名希望というコメントにあるご意見「木を切り倒し、熊に餌付けした輩と本当に同じでしょうか?」とありますが木を切り倒したり熊に餌付けしたりする人もここに書いた通り自然への尊敬も被写体のへの尊敬もないという点では同じ。そして最初は脅かしたり光で照らしたりのように些細なことが撮影目的のために上手くいき「してヤッタリ」」の自分勝手な満足がそういう行為へとエスカレートしていくものだろうと考えます。実際、知床で知床財団の管理員の目を盗んでエスカレートしていくのはそういう人たちです。

 しかしながら、このたびたくさんの方からご指摘をいただき、多くの方々がその撮影行為にご不快の念をいだいておられることを知るとともに、これを見た方が、同様の手法で撮影行為を行うことを助長する恐れもあることから、今後、本作品とご本人様のコメント文を本ページ上で公開することを、差し控えさせていただくことにいたしました。今後は、撮影時のモラルとマナーにも、より一層重きをおきながら、慎重かつ公正な立場で作品選出にあたっていく所存でおります。

 つまりTwitter や多くのブログで指摘されなければこのままだったと言うことです。「これを見た方が、同様の手法で撮影行為を行うことを助長する恐れもある」というセンテンスを並列に並べていますが、指摘されなければ気がつかなかった写真展の主催者が、これから起きるかもしれないことを、削除の言い訳に上げることで自分達の自然に対する認識の無さを世間の目から半減させ、あたかも出展した受賞者が悪いという方向へ話をずらしているように見えてしまいますね。

動物等に故意に負荷を与える行為に対しましても、これまで以上に厳しい目を持ち、撮影段階でそれが明らかな作品に関しましては、審査の対象から外すなどの厳格な態度で臨んでまいります。

「これまで以上に厳しい目を持ち」って笑わせないでください。これまでこんな認識がなかったからこういうことが起きたのでしょうに。
「撮影段階でそれが明らかな作品に関しましては、審査の対象から外す」なんて当たり前のことで、これは撮影者が自己申告しなければわからないことで、改めて主催者がお詫びの代わりにいうことでもないないでしょう?ルールに明記してわかったら賞もろとも追放すれば良いだけのことです。

匿名希望という不可思議なコメント

 匿名希望という方からコメントがありました。通常はこちらは名前を出しており自分のイベント情報等も出しているので基本的スタンスとしては匿名のコメントなどは無視、あるいはスルーするのですが、他のこの話題を取り上げたサイトさんへもこういうのが行ってないかとコメント投稿を承認することにしました。何故ななら、もし個人なら匿名である必要ないし、基本はてなダイアリーはてなIDでコメントするもので、こんなに長く丁寧なコメントはまずありえません。もし違うならお名前とそれを証明するはてなIDや他のSNSのアカウントを公表してくだされば良いことで、正直言ってこの写真展の事務局か関係者が火消しのために投稿したのではないか?と疑っています。

 その内容はまるでこの写真展の関係者が書いたような内容(リンク先の冒頭「平成29年開催 第21回総合写真展 衆議院議長賞 受賞作品について」の文章を第三者風に書き換えたような内容)なのですが、結びが「最近は特に何か不愉快な出来事を起こした人に対して全国民で憂さ晴らしのように一斉に悪党退治をしているようです。でも、本当に滅多打ちにしなければならないんですか…?」となっていました。私は日本クマネットワークという自然と人間社会の共生を目指す団体の会員でもありこの投稿の意図は自然と人間社会の共生を目指すための警告(個人としての警告意思表明であってクマネットワークの表明ではありません←念のため)であり、この受賞者の方を「滅多打ち」にすることが本意ではないので画像と記事から個人特定できる記載(もともとはこの写真展のサイトに公開で記載されていたものですが)を削除しました。

 しかしながらこの写真展の事務局へは自分の写真事務所と名前も住所も記載の上「写真展主催者として自然との共生、あるいは自然への畏敬はお持ちではないですか?作品の出来不出来ではなく、作品を制作する過程が批判されるべき内容です。」とメールを送っていますが、まだ返事はありません。かつ写真展主催者がサイトの記事を書き換えた時刻と内容、および匿名希望というコメントの時刻と内容があまりにも一致が多く不可思議です。したがってこの写真展主催者の「主催者として配慮が至らなかったこと(前掲リンク先)」をなかったことにする必要はないと思うし、むしろこういう写真展でこんな制作過程の作品が衆議院議長賞を受賞したという事実を記録として語り継ぐのが日本のアマチュア写真の発展と興隆のためには必要なことと考えるので記事はこのままにします。


フェイスブックでは皆さんから屈託のないご意見をいただいています。もちろん皆さん身分を明かしての投稿ですから無責任な「悪党退治」ではないと思います。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1526378994141027&set=a.106319876146953.12892.100003068248491


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