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A fulfilled life - Jean Michel Kaneko Photograhie

知足是福。音楽家・演奏会の写真がメインのカメラマン、公開OKの作品は掲載中。IT企業役員、趣味で料理の YouTuber、趣味は仕事と同様大切でロードバイクと料理とワインフリーク。

イレウスで入院 ヴァイオリンコンチェルト三昧

突然の腹痛と入院

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イリウスの放射線画像
4月の7日、昼食後の突然の腹痛。夕方には家近くのクリニックで小腸イレウスの診断が出て「点滴と経口薬で治すようにしてみましょう」という先生の言葉にかけて帰宅。
明日もう一度点滴してからレントゲンで良い方に向かっていたらしばらく続け、悪化していたら総合病院へということだったので、食事は取らずに薬だけのんで横になっていたものの、腹痛は収まるどころかさらに悪化。
結局、夜中になって耐えきれず、いつもお世話になっている看護学校系の創業病院に電話、その後緊急入院しました。


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Net からの拾い物です

闘病については改めて記事にします

そしてもろもろの物理的、化学的な治療を受けましてとりあえず、意識もはっきりしてトイレにたったりできるようになったのは11日からでした。今日になって微熱もさがり、まだ問題はあるのですが、そのあたりの闘病のことはお役に立つ方もいらっしゃると思うので、後日まとめて記事にします。

病床の夜のヴァイオリンコンチェルト

昔に買ったLPレコードのテープ化を皮切りにCD購入、iTunes購入、そして最新のApple Musicでの追加も含めた40年以上に渡って集めた音源が僕の Apple Music に詰め込まれています。

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で、その中のプレイリストの一つにヴァイオリンコンチェルトというプレイリストがあります。

曲目はご想像の通り4曲だけなんですが、ここ20年では入院、あるいはホテル住まいの度に曲は増え続け夜の圧倒的快楽となる。

もうすでに一晩では当然聴ききれないのですが、その中から演奏家を選ぶのも楽しみの一つ。歳月を経ることに面識のある演奏家も増えて来ているのが嬉しいというかワクワクするというか。

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ヴァイオリニスト中村太地さん
中村大地さんもコンチェルトも録音して欲しいな。3.1のチャイ素晴らしかった!いまだにチャイVC聴くとソロが中村さんに脳内変換されてその姿が浮かび上がります。ウィーンでの幽閉生活、体調崩されてないだろうか?

で、今回は中村さんと同世代、平成生まれ都響コンマス三浦さんのご子息、文彰さんのチャイとメンデルスゾーンを追加。三浦さん父子は不仲の時もあったそうで文彰さん、髪を染めて家出をしたこともあるんだそうですが、ポツッと「ヴァイオリン取りに来た」と帰ってくる、オヤジはキライでもヴァイオリンは大好きだったんですね。普通だったら不良になって家出したらヴァイオリンやめそうですけど天才は違うのか 笑

眼を閉じると広がる圧倒的な世界

眼を閉じると眼で眺めるより遥かに大きな世界が広がり、美しい音色と管弦楽が時にユニークに、時に再帰的に、それがやがて大音量で収斂しながら劇的に展開していく。

けど、それだけでなく、演奏家は違う時も勿論あるけれど、ある種の波の様な盛り上がりだったり、オケとソロの調和だったり対比だったり、ソリストオーボエの目配せとかが、マエストロとの目配せだったり、ああ、この角度から撮ろうと決めていたんだと現場で走り回る自分のことも映像の様に思い出させてくれる。

靴脱いでソックスだけで何千人のホール、客には気づかれない様に走り回るんだぜ。この感覚、チーちゃんや葉加瀬君より絶対こっちの方が好きです。

チャイコフスキーを聞きながらホットサンドを作ってみる

インドへ単身赴任の友人に触発された!ww

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インドへ単身赴任(いや、もともとお一人だから会社のシステムは単身なのか家族ごとなのかわかりませんが)している、もうかれこれ30年弱の付き合いになる友人がインドでホットサンドに凝っていて悪戦苦闘されているのをみて、よし僕も作ってみようと思った次第。

材 料

  • 食パン 2枚
  • バター 10gくらい
  • 卵 1個
  • ソーセージ 2本(スライス)
  • 玉ねぎ スライス少量
  • オリーブオイル(卵焼き用 少量) 
  • スウィートピクル 1本(スライス)
  • トマト 1/4個(スライス)
  • 塩、胡椒
  • トマトケチャップ 少量

サンドする具を用意する

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卵はボールに割り入れ、塩胡椒で味を整えてソーセージのスライスをおれてよく混ぜる。フライパンにオリーブオイルを熱して、ソーセージ入りの卵と玉ねぎのスライスをそれぞれ混ざらないようにして焼く。

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卵焼きは適当なところで裏返すが、大きさは食パンに挟むホットサンドに収まるような大きさに調整する。玉ねぎはしんなりとなるまで炒める。

ホットサンドプレートを用意

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インドの友人は直火式のホットサンドプレートを使っているので、これは火加減がなれるまで大変だ。うちはたしかどこかに電気式があったはずだと食器棚の上を見たらあった。 ZOJIRUSHI EMB-08 という昭和の製品。とはいってもほどとんど使ってなかったように思う。ほぼ新品同様でコンセントをいれれば電源が入り、蓋を合わせると調理になるしくみ。挟めば4〜5分で焼け上がると説明書に。

ホットサンドプレートに材料を詰める

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同時に2人前作れるが今回は片側だけを使う。片側のくぼみにバターを半分。

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食パンを1枚おき、卵焼き、トマト、ピクルス、玉ねぎの順で重ね、

材料を詰めたら調理

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もう一枚の食パンを載せて上に残りのバターを載せて蓋を合わせて、今回は5分。

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これで出来上がり。動画にしてYoutube と思ったものの動画にするほど工程がない。ここで優秀な Youtuber ならなんとか動画にまとめあげてたとえ5分の動画でもCM1本は流すようにするのだろうが今回は、まいっか。こういうのは誰かとトークしながら作るような動画じゃないと面白くないと思うので今回はパス。

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それよりも、説明書をよく読んでおけばよかったのだが6枚切り以下の食パンを使う場合は予めミミを落としすような指示があったのだが、そうせずに無理やり蓋を合わせたので、沸騰した水分が脇から少しこぼれてしまうというアクシデントが。

見栄えもあんまりなので焼きあがってからミミは落とした。
もったいないから、スープに浸して食べたけれど...

出来上がり、盛り付け

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せっかくなのでウエッジウッドに盛って食す。切り口に少量のトマトケチャップをあしらってみた。美味し!
合わせたスープは、ブログにも動画にもあげたキャベツのやわらかスープ。具の切り方を小さく(コンカッセ→ブリュノアーズ)した以外はリンク先と基本的に変わっていません。

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こういうスープは少し多めに作り置きしています、というのも僕は味噌汁とご飯という食事よりスープとパン、またはパスタと主菜少しのほうがしっくり来るのです。

Youtube の動画はこちらです。

www.youtube.com

チャイコフスキーを聞きながらブログは Chromebook

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ブログは Chromebook
動画編集をしたり納品用の写真の現像でない限り、通常の業務は Chromebook でやっているし、画面サイズもキーボードの手元感もそのほうが捗る。目線とキーが近いというのもあると思うけれど。

実は今日は、ちょっと間をおいてしまったので撮りためた動画を編集してアップと思っていたのだが面白いブログにハマってしまってその関連記事を読んで一日過ぎてしまった。

www.tomotrp.com
ブログ主はお若いけれど長くベルリンにいらして、現在はロシア国立ブリヤート劇場副首席トランペット奏者の 齋藤 友亨 さん。実は Twitter でも繋がっている。奥様の料理記事もとてもおもしろいのだがご本人の音楽談義もすごく面白い。こちらはカメラマンなのでクラシック音楽、たしかに普通の人よりは詳しいが、専門的な音楽教育を受けて研究もされている方には敵わず、そういう方の話は本当に面白い。で、記事はいろいろあるのだが、先日の中村太地さんの演奏の記録写真記事チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトのことを少し調べて記事にしていたたので斎藤さんのチャイコフスキーの記事を見つけたので思わず読んでしまった。

記事中に出てくる Youtube 動画次々と見てしまい気がついたら夜。そこでホットサンド作って今日はチャイ三昧なのです。斎藤さんが紹介しているこちらの記事もものすごく面白かった。

斎藤さんはこの記事の中にあるチャイコフスキーの死因をこれが一番真実に近いんじゃないかなと思います、と述べている。

■同性間の性行為を行った咎での、実質上の「死刑」?

チャイコフスキーの死をめぐって、大変に有力となっているのは、このような説です。

【1】チャイコフスキーはステインボーグ・フェルモール侯爵の甥と肉体関係を持つ。
 (当時、同性愛をめぐるこうしたスキャンダル関係者はシベリア流刑モノ)

【2】憔悴した侯爵は、 チャイコフスキーが甥をたぶらかしたと皇帝に直訴。

【3】困った皇帝は、秘密法廷を開く。

【4】チャイコフスキーの味方をする者はなく、「砒素を飲んで自殺しろ」と判決がくだる。

【5】チャイコフスキー、自宅で砒素を飲み、自殺。

当時のロシアのマイノリティーに対しての偏見と差別には驚くばかりですが、実は近代日本もものすごくそういう要素を持っています。性的マイノリティーの方に対してもそうですが、民族を一括りにして馬鹿にする態度とか、それは Youtube の中国や韓国の音楽家に対するコメントをみても今でもあります。

まして多数派に従わないと売国奴だの非国民だの罵倒されるし下手をすれば抹殺された時代があり、権力のそうした対応に真実をきちんと知ろうともせず差別する側に立つことで安心するマジョリティーが加勢する。チャイコフスキーの悲劇は日本の現状そのもののようにすら見えます。だからこそ少しでも批判し伝えていかなくてはなりません。多数派の思考が足りないマジョリティーを切り崩すことが大切です。

チャイコフスキー | 歴史の授業で習えなかった同性愛
ameblo.jp

楽家として名声を手に入れ経済的にも裕福になったピョートルは、美青年兄弟・ミハイル&アレクセイ(遺言によってチャイコフスキーの死後、遺産をすべて相続したのは彼!)を家政夫にして(イヤラシー)ムフフな生活。
他にもピョートルは、エドワルド・ザークという青年に恋をして、ハマりまくりました。ところが、彼は19歳の若さで自殺。ピョートルは彼の死を長い長いあいだ嘆き悲しみ、彼に捧げたとされる名作「ピアノ協奏曲第1番ロ短調Op.23」を作曲したのでした。

ということでこのブログはコンセルトヘボウでの Anna Fedorova の美しくもダイナミックなチャイPC第1番ロ短調Op.23を聞きながら。Iさんというアムステルダム在住の声楽をやっている友人に Anna Fedorova を紹介したら早速ツーショット撮って送って来たのにはまいったけれどww

まぁ、僕がアムステルダムへいかないからいけないのですが(笑)


www.youtube.com
最後までお読みいただきありがとうございました。

Maria Callas en concert – The Hologram Tour in Tokyo2020

ホログラムで再現されたマリア・カラスのコンサートが東京へ

エイベックス・クラシックス・インターナショナルより
エイベックス・クラシックス・インターナショナルより

高野百合絵さんのハバネラを拝見して久しぶりにカラスを聴く

Youtube Creators からメッセージが来て内容は Jean Michel TV の視聴回数が先月 +962 視聴時間が +5763 頑張って収益伸ばしましょう!みたいなものなんですが、今月は3月ということもあって「#SheInspiresMe を使って国際女性デーをシェアする - 国際女性デーに合わせて、多くの人を勇気づけている女性クリエイターへの賛同をファンに表明してもらいましょう。YouTube では、ハッシュタグ #SheInspiresMe がつけられたファンのコメントを、クリエイターのイラストとともに YouTube のソーシャル チャネル全体で紹介する予定です。」と来たので高野百合絵さんのMV動画にこんなコメントしたんです。
『Bravo! Here's Amazing your voice, kid. I think this is the beginning of a beautiful pastime. #SheInspiresMe』(←このコメントはコメントで外国の方から共感をいただきました)

というのは高野さんは何回か撮影もさせていただいてるメゾソプラノの方なんで、このビデオのご案内ただいて、これはこれで素敵なハバネラ (アリア)なんですが、やっぱり現代の若い方のを聞くと聞きたくなるんですよね、マリアカラス。で一昨日くらいからカラスばっかり聞いていたんですが、ちょっと調べたら例のホログラムで映像が出演する Maria Callas en concert がいよいよ日本にも5月にやってくるんですね。フランスのテレビなどでは賛否両論はありましたけれど、やっぱり喜んだ方、感動した方のほうが圧倒的に多い気がします。

エイベックス・クラシックス・インターナショナルより
エイベックス・クラシックス・インターナショナルより

ホログラムで再現されたマリア・カラスのコンサートがついに東京へ

昨年の美空ひばりさんが賛否両論分かれてしまったのは、マリアカラスの方は歌声は全盛時代の歌声を使ってオケを合わせていくのに対して、ひばりさんは声もコンピューターで再現したものだったり、生前にはなかった新曲を歌わせたり台詞を喋らせたりしたからでしょうか?
このツアーに使われた音源は日本でも既にワーナークラシックから発売されていて僕も持っています。何回聞いても飽きないどころか何回でも聞きたくなる魂をわしづかみされるようなカラスの凄さが伝わってくるアルバム。Apple Music なので iPhone でも聞けたりするのですが、それを聞くとカラスに会いたくなって結局 Youtube で画質はわるいけれど当時のムービーを見てしまいます。

いつでも会えるYoutubeのマリアカラス

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こんなふうに再生リストも作って公開しているのでご興味ある方はぜひ!僕は母親の友人がくじら合唱団のメンバーで子供の頃はその方にピアノを習ったりもしていて、それでクラシック音楽を好きなったというのはあるのですが、オペラだけは言葉もわからないのでどうも馴染めなかった。

高校から大学へ進学した頃はカラヤン 、バースタイン、小澤先生一辺倒みたいなところがあって、オペラも聞かなくては!というなんか強迫観念みたいのがあって、カラヤン のトリスタンなんて努力して聞こうとしたけどどうもピンとこない。それが当時従兄弟が筑波大の研究生をやってる人がいて彼からマリア・カラスを教えてもらった。

言葉が分からなくても聞き手の心を鷲掴みにするマリアカラス

もう、なんだこれは!って感じで言葉がわからないなって関係ないんですよ。ぐいぐい引っ張り込まれた。当時はレコードしかなくて、たまにNHKで映像見るくらいでしたが。大学2年のときに当時の恋人、ジュゼッペ・ディ・ステファノと来日しました。

そのツアーの演奏はちょっとね、母の友人のくじら合唱団のソプラノの先生と変わらないんです、残念ことに(故人に対して失礼とは思いますが、ごめんなさい)。でもご本人がいるということが素晴らしかったように思います。大学を出てフランスへ行くことを決めていて、まぁ行ったのですが僕のフランス上陸は78年で彼女が生きている間には間に合いませんでした。

話を戻すと高野さんのおかげでマリア・カラスも聞こうとなって(だから #SheInspiresMe はぴったりなんですね)ジョルジュ・プレートル指揮パリ・オペラ座管弦楽団との録音は64年で、マリア・カラスがもう体重半分のダイエットに成功したあとなんですが、高音域が不安定だと言われ出したころのなんですが僕はこの録音はすごく好きです。この頃のことを彼女がジュリアード音楽院で講師をしているときの発言らしい(黒柳徹子さんが言っております)のですがこんな言葉があります。

マリア・カラスの音楽観

「太ったままでも、一オクターブ高いFの音を出す。そうすれば観客は喝采してくれるわ。太った醜い女は人生に二つ三つ、一オクターブ高いFを付け加えなくてはだめなのよ。」
国際女性デーで申し訳ないですがこれは僕の意見ではなくマリア・カラスの意見です。

この話に前後して学生にはこのように言っています。
『音楽家に必要なものは修練、テクニック、勇気、これだけでいい。一つの音を出すのに、この音でなければ、この音が唯一絶対だと、自分もお客様も思う様でなければ出してはいけないの。この音が作曲家が書いた音なのだからこの音でなくてはいけない、正確に出す、ただそれだけ』と。

このことについて、先のリンク先の動画の中で、確かかつて共演した引退したイタリアのソプラノの方が言っていたけど「彼女の場合は徐々に声が出てくるんじゃなくて、いきなり、正確に、ナイフを突き刺すようにズバリとその音が出てくるのよ」と。

閑話休題ジョルジュ・プレートル指揮パリ・オペラ座管とのカルメンのハバネラ "L'amour est un oiseau rebelle" を改めて聞いてみますと、

L'amour est un oiseau rebelle
Que nul ne peut apprivoiser,
Et c'est bien en vain qu'on l'appelle
S'il lui convient de refuser.

の次のフレーズ

Rien n'y fait; menace ou prière,
L'un parle bien, l'autre se tait;
Et c'est l'autre que je préfère,
Il n'a rien dit, mais il me plaît.

この部分の「R」「L」の発声分けの完璧さがすごい!もともとギリシャの人でイタリアが長いから「R」も巻き舌になりそうなんだけど、ちゃんと喉の奥が震えて鼻がつまるように声が前に出てきていて、ゾクゾクする。これは申し訳ないけど日本の方にはないなーと思う。

50年〜60年代の録音は、言葉の意味なんてわからなくても、そんなのを超えて魂を直接掴まれて揺さぶられるような圧倒的な音があります。当時の録音を聞くと、もちろんオペラの美しさは必要なんだけど僕ら観客が求めるものは美声ではなく感動なんだとよくわかります。

ステージ写真家の大先輩・木之下晃さんのマリア・カラス

マリア・カラス 東京文化会館210月27日、600㎜ f5.6の望遠レンズで撮影。翌年「トスカ」の公演で来日を予定し、「そのとき持ってきて見せて」とカラスに頼まれたが適わず、見せられなかった写真。
木之下晃撮影 1974年10月27日東京文化会館 600㎜ f5.6。翌年「トスカ」の公演で来日を予定し、「そのとき持ってきて見せて」とカラスに頼まれたが適わず、見せられなかった写真。

74年、ツアーに随行して写真撮っていた大先輩、カラヤン にももっとも信頼されていたと言われるステージ写真家の故木之下晃さんは「ファインダー越しにみると大きいんだよね、えっと思うくらい。でも彼女が実際に大きいわけじゃない、オーラなんだよ。美人で技術もあって声も綺麗な人はたくさんいるけどあのオーラはすごいと思った。彼女は特別だった。写真撮ってて一番重要なことはオーラじゃないかなと思う」と言ってます。

Youtube のおかげで僕たちはいつでも彼女に会うことができるし、彼女は僕たちの心の中に永遠に生きている。京橋のフランス料理店、シェ・イノの井上旭さんも言っていたけど井上さんの心の中には完璧に生きているんですね。井上さんがパリのマキシムで働いていらっしゃる頃、マリア・カラスも常連でよく来たそうです。ある時マキシム・ド・パリ定番の仔牛のパイ包み焼きを仔羊に替えて欲しいと注文されて、ちょうどその時、ビアンド(肉焼係)を担当していた井上さんが彼女のために仔羊で作ったのだそうです。

マリア・カラスの名を冠したフランス料理

左 Filet de Boeuf rôti en Croûte sauce Périgueux 右Carré d'agneau rôti en Croûte sauce Périgueux
Filet de Boeuf rôti en Croûte sauce Périgueux   右Carré d'agneau rôti en Croûte sauce Périgueux

左側はパリでも一般的だった牛フィレのローストパイ包み焼き、ペリグーソース添え、右が井上さんが編み出した仔羊の同様のお料理。写真は今のフランスで作られているものです。そして下の写真が井上さんのレストラン、シェ・イノの仔羊。

シェ・イノの仔羊のロースト "マリア・カラス"
シェ・イノの仔羊のロースト "マリア・カラス"
今でもこのお料理を作っていると彼女がやってきて乾杯できそうな気がしますと仰ってました。
ギリシャの人だからやはり羊がお好きだったんでしょうね。とても喜ばれたそうです。

そういえば、森麻季さんの整形、鼻筋から眉にかけての造形はマリア・カラスの容姿の再現を目指したんじゃないかと思う今日この頃www


Youtube もよろしくお願いします。